Wednesday, December 29, 2004

12/29 Pick up

予約投票プロジェクト from ポット出版
 右にあるリンク『松沢呉一●黒子の部屋』から生まれた松沢呉一発案企画。100件越えると単行本化されるらしい。私も応募しておきました。

 このプロジェクトが立ち上がった背景には、単に安定した収入を松沢氏が求めているというよりかは(もちろんそれはそれで食ってく上で必要なわけですが)、ネットで無料でライターの文章が読める中、どうやって本を売っていくかという実験。

 今年の出版物の売り上げが上がったというニュースをNHKで見た。街の小さな書店が消える中、ネット販売が売り上げを伸ばしたと伝えられている。松沢氏の著書の売り上げ動向を見ていると、ネットであれだけの文章を発しながら(松沢氏本人が挙げるデータによると)この恩恵にあずかっているとは言い難い。

 ここで思うに、松沢氏の著作が売れないのと、街の小さな書店が潰れていく背景は同じところにある。取次ぎによる流通の問題と、売れる本が限られているということであろう。

 このことについては『出版クラッシュ!!』が詳しい。概略を述べると、売れ筋の本は取次ぎにより、よりたくさん売れる本屋に流れる。大型書店やネット販売だ。当然そこに人は集まり、お目当ての売れ筋本以外も見て買って行くかというと、そんなにことはすんなり行かない。ネット販売は当然お目当てのものしか見ないのでしょう。売れ筋本はトップページのランキングにも載っているんですから。

 問題は大型店のほう。大きければ当然在庫も豊富。点数も豊富であろうが、本を探す便宜上、棚をジャンルや書籍の形態で分けざるを得なくなる。複数ジャンルにまたがるような本は当然のことながら多い。しかし松沢氏のような出版点数が多くない書籍に関しては、確実に置いてはあるが、例えば松沢氏の著作であればサブカルチャーの棚にしかないといった具合になる。これではタコ壷状態。

 街の書店なら、物理的な理由から、松沢氏の著作が「セカチュー」の隣にある可能性はある(流石にそれはないってか?)。往来堂書店のような、棚作りを意識した店なら上野千鶴子の隣に「60分ロマンス」を置いたりすることも可能。

 大型書店もフェアと称して、そのような棚作りも可能ではあるし、実際そのようになっているところも多いが、大半の客は素通りするだけのような気が。大型書店に求められていることを考えれば当然の結果でしょうが。


 このような状態で出版界隈の収束するところは…。


 音楽業界が以前このような状態に陥っている。そのことが出版にも起こっているだけ。ならば反面教師から得るところはないのだろうか?